デイリー
▼大久保 バーレーン戦で償いたい
サッカー日本代表は9日、南アフリカW杯アジア3次予選タイ戦(14日・ラジャマンガラ国立競技場)に向け、敵地タイ入りした。7日のオマーン戦で退場処分を受け、同タイ戦は出場停止となったFW大久保嘉人(26)=神戸=は失意の中、22日のバーレーン戦に出場できるよう、国際サッカー連盟(FIFA)の規律委員会による寛大な裁定を願った。
スワンナプーム国際空港に到着した岡田ジャパンを待っていたのは、気温28度、湿度89%という環境だった。DF中沢は「暑い。すごい湿気」と顔をしかめた。
マスカットから約7時間の夜間飛行で代表は疲労困ぱい。MF中村俊が「全然寝られなかった。夜の移動が一番疲れる」と話すように寝不足の選手が続出。見かねた岡田監督は到着後の練習中止を決定。時差もあるため、休養を優先させた。
疲れ切ったイレブンの中で、一際硬い表情だったのがFW大久保だ。機内で26歳の誕生日を迎えたが「誕生日?飛行機の中やったね。どんな誕生日やねん…」と自虐的につぶやいた。だが、宿舎では仲間たちがケーキを用意し祝ってくれた。
7日・オマーン戦で報復行為により一発退場、タイ戦の欠場が確定した。だが、岡田監督は、22日・バーレーン戦での出場に望みを託してバンコク遠征帯同を許可した。10日にも下されるFIFA規律委員会の裁定で出場停止が複数試合に及べば帰国する。
責任と罪の重さを痛感しながら「練習に集中するしかない」と口にした。バーレーン戦でチームへの償いを誓う大久保としては、出場停止1試合を祈るだけ。「ここに居てもしょうがないかもしれんから…。2試合かもしれんから。早く(裁定)してよー、って感じ。どんだけ時間かかんねん」といら立ちも見せた。
小野技術委員長は今遠征中の追加招集は行わず「このメンバーで1つの“チーム”として戦います」と話した。夜は選手、スタッフが全員参加で代表恒例の食事会を開き結束を高めた。大久保が静かに名誉ばん回を誓った。
ニッカン
▼闘莉王が大久保擁護「あいつは悪くない」
日本代表DF田中マルクス闘莉王(27=浦和)が、7日のオマーン戦でGKに蹴りを入れ、一発退場となったFW大久保嘉人(26=神戸)をかばった。日本代表は14日のW杯アジア3次予選タイ戦に向けて、バンコク入りし、完全休養。闘莉王は「あいつはチームのために戦っている」と語り、批判が集中する大久保を擁護した。代表屈指の闘志を持つ男は最終予選進出へ、大久保の分まで戦うつもりだ。
同じ熱血派ならではの共感があった。闘莉王はオマーンGKにキックを見舞って一発退場となった大久保を気遣った。「あいつは悪くない。自分のためにではなくチームのために戦っている男だから」。アテネ五輪から日の丸を背負って一緒に戦ってきた。責めるつもりは一切なかった。
大久保は責任を痛烈に感じている。オマーン戦終了後、岡田監督に「ボケ!」と一喝され、協会幹部にも厳しく叱責(しっせき)された。宿舎に戻ると、岡田監督に泣きながら謝罪した。26歳の誕生日となったこの日、バンコク国際空港に降り立っても元気はなかった。「こんなふうに誕生日を迎えるとは思わなかった」。チームはオフになったが「部屋にこもります」とポツリ。誕生日ケーキを受け取ると、笑みを少し浮かべたが、バスに乗り込む足取りは重かった。
反省すべき暴走行為なのは間違いない。同時に、その闘志が岡田ジャパンにとって必要不可欠なことも、疑いない事実だ。2月の東アジア選手権中国戦で乱闘になった際に、駆け寄る選手が少なかったことに岡田監督は苦言を呈していた。今の代表にあって闘莉王と並び、闘志をむき出しにできる数少ないタイプだけに、MF遠藤も「相手も退場者が出ていたし、嘉人はもともと激しいプレーが身上。そんなに気にしていない。国際試合になればギリギリのところで戦うわけですから」と語った。
傷心の大久保のためにも、まずはタイ戦に勝ち、そして最終予選進出をきっちり決める。闘莉王は「あいつのために勝ちたい」と、言い切っていた。
▼大久保が7月反町ジャパン合流へ
日本代表のFW大久保嘉人(26)が、北京五輪に出場するU-23(23歳以下)日本代表に7月から合流することが濃厚になった。既にオーバーエージ枠(OA、年齢制限外)の最有力候補に挙がっており、7月7日から始まる国内合宿を経て、同24日の壮行試合(相手未発表)で「反町ジャパンデビュー」し、本戦へと準備を進める。
メダル獲得へ、日本協会側は大久保に大きな期待をかける。A代表として出場した7日オマーン戦で一発退場し、W杯予選は14日タイ戦が出場停止になった。協会関係者によると、その際に岡田監督と五輪代表反町監督が話し合い、大久保をすぐに帰国させてU-23代表のカメルーン戦(12日、国立)に出場させるプランを検討していた。帰国は早くても11日になることからその案は見送られたが、関係者は「それだけ大久保の力を必要としている」と明かした。
大久保本人も五輪への思いは強い。これまでも「OAで呼ばれれば必ず行く。オレは行きたい」と話している。オマーン戦で報復行為で退場処分を受け、常に荒くれ者のイメージがつきまとうが、その得点力は日本サッカー界から頼りにされているのが実情だ。
スポニチ
▼大久保複雑な誕生日…岡ちゃんら祝福も
日本代表FW大久保はタイ戦の出場停止が決まっているが、チームとともにバンコク入りした。7日のオマーン戦でGKアル・ハブシを蹴り、一発退場。関係者によると、試合後はとても落ち込んだ様子だったというが「切り替えるしかないですね」と前向きに話した。9日は26歳の誕生日。宿舎に到着してから岡田監督、選手、スタッフらから祝福を受けた。

